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原田貞吉、『福音を伝えた道』 [書籍紹介・リスト]

原口貞吉、『福音を伝えた道――聖書歴史地図 詳細版』、ナザレ企画、2004年、10+177頁、3990円。

A4 版、オールカラー。

 新約聖書の記述の中に出てくる様々な移動経路を、ローマ時代の文学、歴史書、古地図、里程標の碑文、街道の遺跡などの史料をもとに考証して地図にあらわしたもの。

 イタリヤ、ギリシャ、トルコ、シリヤ、ユダヤの5つの地域それぞれについて、A聖書の記述、B旅程表・古地図、Cローマの里程標、そしてD地誌・史書の4つのテーマで、道路を主とする地理情報がまとめられている。当時の旅程表からは都市間の距離がわかる。出土した里程標を結べば道が見えてくる。歴史書の記述も、どのように道が通っていたかの手がかりとなる。
「本書の主役はあくまで地図の中に引かれた道」であって、その経路が、さまざまな史料(聖書も含む)から説明されている。

 随所にカラー写真あり。衛星写真もあり。正誤表つき。

 重要な史料としては、ポイティンガー地図、アントニニ旅程表、ブルディガラ旅程表など。

「聖書地理の分野では都市遺跡(点)の発掘、調査は行われても、都市を結ぶ経路(線)には比較的関心が薄い。しかし、歴史地理一般の分野ではローマンロードの研究は進んでいて、・・・。これらによって得られる、ローマ時代の経路についての蓄積された学術的業績は、聖書地理や聖書地図には惜しいことに、多くは活用されていない。」(p.130)。

 著者の他の著作に、『パウロの歩いた道』、日本基督教団出版局、1996年。

 使徒17:10でパウロとシラスはテサロニケを夜の内に出発しベレアに向かっているが、テサロニケとベレア間は75~84kmあり、一晩でたどり着ける距離ではない。ベレアのユダヤ人たちはテサロニケのユダヤ人と違って素直で熱心であった(11節)ことは、危険な夜道の旅の労苦が報われるものであっただろう(p.36)。

 使徒16:6でパウロが聖霊によって禁じられて歩む方向を変えた場所は、アパメア(ディナール)であったと推測している(p.68)。

 ヨセフとマリアが人口調査の勅令に従ってナザレからベツレヘムに向かった旅の経路は、二筋考えられる(p.131)。


 ちなみにこの本、国会図書館にも東神大図書館にも入っていないようですよ(2011.7.7検索)。>ナザレさん
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