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明治文學全集46の植村正久 [書籍紹介・リスト]

武田清子、吉田久一編、『明治文學全集46 新島襄 植村正久 清澤滿之 綱島梁川 集』、筑摩書房、1977年。

これに収録されている植村正久の著作。
(旧漢字はパソコンで出すのがめんどくさいので新漢字の部分あり)

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福音道志流部
真理一斑
今日の宗教論及び徳育論

〔キリスト論論争〕
 福音同盟會と大挙傳道
 海老名弾正君に答ふ
 海老名氏の公開状に就て
 挑戦者の退却
 海老名弾正氏の説を読む
 海老名弾正氏に與ふ
 海老名弾正氏の告白を紹介す
 彼我相違の點を明かにす
 基督教思想の潮流
 基督論を先にすべし
 基督と其の事業
 宮川經輝氏の基督論
 新人記者の答へを読む

〔人物論〕
 カルヴィンの第四百回誕生日
 ジョン ノックスの人物及び其事業
 黒谷の上人
 ジェムス、バラ氏
 眞正なる自由

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「黒谷の上人」とは法然の通称。「眞正なる自由」は片岡健吉の追悼会での言葉。



巻末の「研究・解題・年譜・参考文献」の中に、

石原謙「志の宗教」(『植村正久全集』の完成の際の講演を記者が記したもののようだ。『福音新報』第1894号、昭和7年1月14日に収録。)

植村正久の部分の「解題」は武田清子。武田清子『植村正久――その思想史的考察』(教文館、2001)に収録されている。

年譜は武田清子、岡田典夫編。かなり詳しい。

参考文献も武田清子、岡田典夫編で、富士見町教会の月報「路の光」に掲載されたものまで含み、相当網羅されている。



[付記]
筑摩書房の『明治文學全集』(全99巻+別巻総索引)は、2013年初めに「特別限定復刊」された。刊行開始(1965年)から半世紀ぶりとのこと。→筑摩書房の『明治文學全集』のページ
(2015.01.20)


タグ:植村正久

日本現代文學全集・講談社版14 [書籍紹介・リスト]

内村鑑三、『日本現代文學全集・講談社版14 内村鑑三集 附 キリスト教文學』、講談社、1964。

編集は、伊藤整、亀井勝一郎、中村光夫、平野謙、山本健吉。

奥付には著者として内村鑑三しか記されていないが、内村鑑三集、植村正久集、新島襄集の三部から成る。


巻末にあるのは、

亀井勝一郎によるわずか6ページの「作品解説」、

大内三郎による「内村鑑三 キリスト教文學入門」と書いてありつつ、中身は内村鑑三と植村正久と新島襄の紹介(pp.410-419)

三者それぞれの年譜と参考文献。


1980年の増補改訂版があるのか?

なお、「豪華版」の『日本現代文学全集14』(1977年)は別シリーズ(北原白秋他)なので注意。


◆植村正久集の部分の目次

最初に、植村直筆の文字が付されている(p.208)
「主のめぐみ恆々朝の鮮なるごとし」(かなあ?) 「一千百十四年四月六日 植村正久」

以下、全部で52編を収録。


福音道志流部


(文学論)
今の文學
文學上の理想主義に付て一言す
基督教文學と佛教文學
宗教と文學
基督教との新聞雑誌及び其の記者
日本基督教の文學
同情ある基督教文學の必要
文藝界の好傾向

(西洋の文學)
詩人ブラウニング
ブラウニングの詩『カルシヽの書翰』
ブラウニングの宗教
畎畝の詩人ロベルト・ボルンズ
自然界の豫言者ウォルズウォルス
詩宗テニソン
テニソンと其の詩

(時論)
無主義の世界、無信の世界
實際と理想
不敬罪と基督教
宗教上の観察
基督教徒の社会問題
信用は進歩幸福の源なり
『武士道』

(人物評論)
福澤先生の諸行無常
王陽明の「立志」
新島襄
黒谷の上人

(主張)
日本評論の発行
福音週報の発刊に付き一言す
福音週報
福音新報
基督教の日本に對する使命
基督教と武士道
世界の日本
保守的反動と進歩の機縁
日本の文明
三種の愛國心
文明の相違――國家の生存
武士的家庭と基督教的家庭
吾らの社会問題
日本主義(?)
社会問題と基督教徒
日本の教育と基督教
日本人の短所
現代思想の缺點
大學の獨立
日本教育の缺點
他界心
日本に於る基督教の活動

(キリスト教)
基督と其の事業
傳道何の爲ぞ
國民は基督教を要する乎


巻末に、植村の年譜(鵜沼裕子作成、大内三郎閲)、植村の参考文献(鵜沼裕子編集、大内三郎閲)あり。



タグ:植村正久

筑摩書房『現代日本思想大系6 キリスト教』 [書籍紹介・リスト]

武田清子編、『現代日本思想大系6 キリスト教』、筑摩書房、1964、405頁。


奥付の編者略歴には、「武田清子(本姓 長(チョウ)」と記されている。


解説 武田清子「地の塩――キリスト教と近代日本の形成」(pp.7-58)


Ⅰ 日本の精神的伝統とキリスト教

小崎弘道「政教新論」(3~6、9章の抄録)
植村正久「黒谷の上人」
新渡戸稲造「武士道――日本の魂」(矢内原忠雄訳による1~5章と17章の抄録)


Ⅱ 福音の把握・人間の考察

植村正久「われらの信仰」
高倉徳太郎「福音的キリスト教の特質」(『福音的基督教』の第五講)
高倉徳太郎「自己を徹して恩寵へ」
石原謙「キリスト者の自我追求――高倉徳太郎の場合」(『福音と世界』1964年3月号の「高倉徳太郎論――自我追求の姿勢と課題」に加筆改題して収録。後に『石原謙著作集 第10巻』に収録。 →「石原謙著作集第10巻」の目次のページへ
波多野精一「時と永遠」(第7章の一部を抄録)


Ⅲ 社会的現実への対決

村井知至「社会主義とキリスト教」(『社会主義』の第9章)
吉野作造「デモクラシーとキリスト教」
賀川豊彦「労働者の自由」(『自由組合論』の第2編)
矢内原忠雄「マルクス主義とキリスト教」(序論の1~3と本論の1のみの抄録)
矢内原忠雄「国家の理想」(1937年9月。戦後『日本の傷を医す者』に収録)


Ⅳ 文化創造の精神

高倉徳太郎「キリスト教と文明の精神」
吉満義彦「文化と宗教の理念」(前半のみの抄録)
矢内原忠雄「日本精神への反省」(岩波新書『日本精神と平和国家』の中の第一部)
大塚久雄「アジアの文化とキリスト教――ヴェーバーの「儒教とピュウリタニズム」をめぐって」(『思想史の方法と対象』に収録された「東西文化の交流における宗教社会学の意義」を加筆訂正改題して収録)




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斎藤勇編『植村正久文集』 [書籍紹介・リスト]

植村正久文集(岩波文庫)第2刷(右)と第3刷(左)斎藤勇編、『植村正久文集』(岩波文庫2069-2070、青(33)-116-1)、岩波書店。

1939年第1刷
1983年第2刷
1995年第3刷(1995年春のリクエスト復刊)。

たぶん、1995年以降、復刊していない。


ちなみに、植村正久は 1858.1.15~1925.1.8 なので、2015年1月8日は植村没後ちょうど90年。


収録されている文章は以下の通り

-----ここから-----

1.宗教思想家評論
重厚の人ルウテル
カルヴィンの第四百囘誕生日
エフ・デヰ・マオリスについて(ヰは小書き)
黒谷の上人

2.時評
愛國、輿論、新聞紙
日本の基督教文學
支那日本の相違なる點
武人たる神學者
福澤先生を弔す
美服せる罪悪
最近死去せる名流
基督に於て死にし實業家

3.西洋文學論
トルストイ伯
トマス・カアライル
自然界の豫言者ウォルズウォルス
テニソンと其の詩
杜鵑一聲――ピッパの歌

4.譯詞
田舎鍛冶
白屋の土曜の夕
み惠ある光よ

5.雑
書翰三通
任職滿三十年記念會に於て
自叙傳(英文から邦譯)

-----ここまで-----

「エフ・デヰ・マオリス」はF.D.モーリスのこと。

「愛國、輿論、新聞紙」の冒頭には、「愛國とは何ぞ。・・・愛國の眞意は、國民を愛するに在り・・・。」とあり、「國民」に強調の傍印が付されている。そして、自国の過去をいたずらに愛重したり、その美粋を保つことではなく・・・というようなことが書かれている。

「武人たる神學者」は世良田亮の死去に寄せた追悼文。

「福澤先生」とはもちろん福澤諭吉

「美服せる罪悪」は星亨(植村の文章では「享」)という政治家の暗殺事件について。

「最近死去せる名流」は板垣退助と和田垣謙三。その次の「實業家」は6代目森村市左衛門(ノリタケカンパニーやTOTO、日本碍子の前身となる日本陶器合名会社を設立)。

「ウォルズウォルス」はもちろんワーズワース(あるいはワーズワスとも表記される)。

「杜鵑」は「ほととぎす」。「杜鵑一聲」の文章は、ブラウニングの『ピッパ通過す』の詩に寄せて。

「田舎鍛冶」には、ロングフェローの詩を「散文に譯して家庭の諭言となす」との添え書きがある。

「白屋の土曜の夕」の「白屋」には「くさのや」のルビ。Burnsの"Cotter's Saturday Night"の大意を訳出したもの。

「み惠ある光よ」は『讃美歌』(1954年版)の288「たえなる道しるべの光よ」の翻訳と解説。ジョン・ヘンリー・ニューマンのこの詞は、故郷を想うとかのロマンチックな内容ではなく、世に大飛躍をなそうと青年が抑えきれぬ志を持って門出をするときのような歌だと語る。

書翰三通は、長女澄江宛、アメリカ留学中の三女環宛、そして船中より季野婦人に宛てたもの。


あとがきの齋藤勇「植村正久先生の文學的寄與」は、『神学と教会』第2巻第1号(長崎書店、1935)に収録されたものに加筆したもの。

表紙や奥付では「斎藤」だが「編者序」とあとがきでは「齋藤」。

さいとう・たけし、1887.2.3-1982.7.4。